お知らせ
- 2018.09.26
- 不燃木材の記事が掲載されました
- 2018.07.03
- 不燃木材の記事が掲載されました
不燃木材、準不燃木材とは?
不燃木材とはホウ素系(ホウ砂・ホウ酸など)やリン酸系(リン酸アンモニウムなど)等の不燃薬剤を木材に注入して製造される建築材料で、建築基準法により不燃、準不燃、難燃に区分されています。
平成12年の建築基準法の改正で、仕様規定から性能規定になり、それまでは有機材料である木材は不燃材料として認定されませんでしたが、一定の性能基準を満たせば「不燃材料」として認定されるようになりました。
これ以降、国土交通大臣認定を取得して不燃木材が製造されるようになりました。
細田木材工業でも平成19年に大臣認定を取得しました。
細田木材工業ではホウ酸系・リン酸系の一般的な不燃木材の「セーフティ不燃」「NF・WOOD」の製造のほかに、一般的な不燃木材の欠点である溶脱(べたつき、液だれ)や白華(表面に薬剤が結晶化して白くなる現象)を極限まで抑えた低吸湿性不燃木材「エフネン65S」を取り扱っています。
セーフティ不燃製造工程

国土交通大臣認定番号は自社取得認定番号のほかに関連会社の認定取得番号を使用しています
細田木材工業の不燃木材の特徴
細田木材工業では新木場に減圧・加圧含浸処理装置、人工木材乾燥機を設置し、不燃木材の製造をしております。
また内装材としての、天井板、ルーバー材、その他の造作材の不燃処理済みの在庫を取り揃え、短納期のご要望にもお応えいたします。
細田木材工業は昭和6年創業以来86年、製材から出発し、一貫した木材の加工、乾燥、塗装の専門工場です。
不燃木材の加工、塗装は新木場の工場で木材加工のプロが行います。
溶脱・白華の性質上内装用に限定された不燃木材ですが、低吸湿性不燃木材と弊社独自の塗装との組み合わせで一部外部での使用も可能になりました。
不燃木材製品価格表
スギの本実加工
スギの複合
セーフティ不燃、NF・WOOD
樹種 | サイズ | 仕上げ | 設計価格(不燃) | 設計価格(準不燃) |
---|---|---|---|---|
スギ(在庫品) | 3650~4000×120×18 | ラフ材 | 100万円/立方米 | – |
スギ(在庫品) | 4000×150×18 (145×17に4方プレーナー削り後含浸処理) |
ラフ材 | 111万円/立方米 | – |
スギ(在庫品) | 4000×120×15 (115×14に4方プレーナー削り後含浸処理) |
ラフ材 | 111万円/立方米 | – |
スギ(注文材) | 厚み 12~50㎜ | 4方プレーナー | 116万円/立方米 | 108万円/立方米 |
ヒノキ(注文材) | 厚み 12~50㎜ | 4方プレーナー | 135万円/立方米 | 110万円/立方米 |
スギ(羽目板) | 3650~4000×105(働き)×15 | 本実加工 | 23,300円/平方米 | 20,000円/平方米 |
スギ(羽目板) | 3650~4000×105(働き)×12 | 本実加工 | 19,500円/平方米 | 16,800円/平方米 |
スギ複合 | 1800~2000×105(働き)×6 (下地9.5㎜不燃・準不燃基材との複合認定) |
本実加工 | – | 12,000円/平方米 |
【塗装品】
ウレタン塗装認定品は厚さが不燃は16.5㎜以上、準不燃10㎜以上
塗装品は上記価格に平方米5,000円プラス(内装用のみ)
在庫品の数量は日々変動していますので、お問い合わせください。
セーフティ不燃、NF・WOODのお取り扱いについて
- ●セーフティ不燃、NF・WOODは天然木を原材料としている為、木目、節などには個体差があります。
また、経年により寸法変化が生じる場合がありますのでご了承ください。 - ●セーフティ不燃、NF・WOODは、内装仕上げ材として開発されたものです。
直接の雨掛かりの無い場所でご使用下さい。(屋外での使用はできません) - ●薬剤は酸性です。使用されるビス等は錆に強いステンレス製等を使用して下さい。
- ●納品された寸法でご使用下さい。
(削り加工や切断加工後に生じたクレーム等の補償は対応致しかねますので、予めご了承下さい) - ●薬剤の注入により、本来の材に比べ堅く、重量も増加しております。
施工の際は下穴をあけ、ビス等で確実に固定して下さい。 - ●保管の際は、高温多湿、直射日光を避け、風通しの良い場所に保管して下さい。
薬剤の性質上、表面に白粉(薬剤)生じる場合がありますが、品質には問題ありません。
固く絞った濡れウエス等でふき取ってご使用下さい。 - ●湿度の高い時期や場所によっては、材面に水滴がつく場合があります。
水気を拭き取った後十分に乾燥させてからご使用下さい。 - ●使用する環境によっては、白華現象を起こす場合があります事を予めご了承下さい。
- ●施工箇所が、コンクリートやモルタルその他の湿気を帯びやすい箇所への施工の際は、
ウレタン等で塗膜を作り、湿気を遮断して下さい。 - ●セーフティ不燃、NF・WOODを塗装される場合、認定に適した塗装を行って下さい。
(不燃t16.5㎜~、準不燃t10㎜~ウレタン塗装認定) - ●不燃t16.5㎜以下は無塗装認定です.塗装される場合は事前に建築主事等の関係機関にご相談下さい。
- ●水性塗料、自然塗料、ラッカー、無塗装での使用は白華現象が起こります。推奨塗料はキシラデコールUAです。
認定一覧表
不燃
認定番号 | 樹種 | 板厚(範囲) | 塗装 | 製品名称 |
---|---|---|---|---|
NM-1707 | 杉 | 12mm〜50mm | – | セーフティ不燃 |
NM-1704 | 杉 | 12mm〜50mm | – | NF・WOOD |
NM-1701 | 桧 | 12mm〜50mm | – | NF ・WOOD |
NM-1423 | 杉 | 18mm〜150mm | – | – |
NM-1423 | 桧 | 18mm〜150mm | – | – |
NM-1520 | 杉 | 18mm〜300mm | ウレタン樹脂系 | – |
NM-2121 | 桧 | 18mm〜150mm | ウレタン樹脂系 | – |
準不燃
認定番号 | 樹種 | 板厚(範囲) | 塗装 | 製品名称 |
---|---|---|---|---|
QM-0537 | 杉 | 6mm〜PB | アルキッド樹脂系 | – |
QM-0505 | 桧 | 6mm〜PB | – | – |
QM-0236 | 杉 | 10mm〜50mm | – | – |
QM-0531 | 杉 | 10mm〜50mm | ウレタン樹脂系 | – |
QM-0437 | 桧 | 10mm〜150mm | – | – |
QM-0529 | 桧 | 10mm〜150mm | ウレタン樹脂系 | – |
難燃
認定番号 | 樹種 | 板厚(範囲) | 塗装 |
---|---|---|---|
RM-0001 | 杉 | 15mm | – |
RM-0036 | 杉 | 15mm | ウレタン樹脂系 |
法で定める基準
不燃材料とは建築材料の内、不燃性能に関して法令で定める技術的基準に適合し、国土交通大臣の認定を受けた材料のことを言います。
建築基準法施行令に、不燃材料は「加熱開始後20分間燃焼しない、有害な変形・溶融・亀裂その他損傷を生じない、有害な煙・ガスを発生しないもの」という技術的基準が定められています。
この技術的基準を満たしているかどうかについて、木材の場合は一般的に「発熱性試験」と「ガス有毒性試験」という2つの試験を行ないます。
発熱性試験にはコーンカロリーメーターという試験機械を使います。
コーンカロリーメーターは試験片の酸素の減少量により、どれだけ燃焼したかがわかる仕組みになっています。国交省の不燃材料認定の基準は、次の3点です。
- 1.加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/㎡以下である
- 2.加熱開始後20分間の発熱速度が10秒以上継続して200Kw/㎡を超えない事
- 3.加熱開始後20分間に裏面に達する割れや防火上有害な変形がない事
これら3点の条件について準不燃材料や難火燃材料では試験時間が、それぞれ10分、5分間クリアーする事が必要です。 さらに、発熱性試験に合格したものについては、ガス有毒性試験が行なわれています。 避難上有害な煙、又はガスを発生しない事が求められます。 この2つの試験は現在全国に4機関が指定されており、これら機関で認定を受けたもののみが不燃材料として使用出来ます。

内装制限
木材は少ない消費エネルギーで大量の素材生産が出来、CO2を吸収し、炭素を固定して繰り返し生産できる循環型資源です。
当社では、木材利用を推進して国産材を多く使いたいと考えています。
しかしながら現状戸建住宅を除いて木造で建てられている建物は少ないのが現状です。 実際安全性の確保の為、建設地域、建築の規模、用途によって様々な基準が定められています。(建築基準法の内装制限、消防法)
特殊建築物の用途・規模と内装制限
用途等 | 対象となる規模等 | 内装制限 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
板厚(範囲) | 耐火建築物 | その他 | 居室 | 通路等 | |||
1 | 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場等 | 客席の床面積の合計が400㎡以上のもの | 客席の床面積の合計が100㎡以上のもの | 壁・難燃以上(床面上1..2m以下の部分は除く) 天井・難燃以上(3階以上に居室を有するものは準不燃以上) |
準不燃材料 | ||
2 | 病院、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎、 児童福祉施設等 |
3階以上の部分の床面積の合計が300㎡以上のもの | 2階の部分の床面積の合計が300㎡以上 | 床面積の合計が200㎡以上のもの | |||
3 | 百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェー、 ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場、 公衆浴場、待合、料理店、飲食店又は 物品販売業を営む店鋪(床面積10㎡以内は除く。) |
3階以上の部分の床面積の合計が1,000㎡以上のもの | 床面積の合計が200㎡以上のもの | 床面積の合計が200㎡以上のもの | |||
4 | 自動車車庫、自動車修理工場、 映画スタジオ又はテレビスタジオ |
全部 | 壁・天井とも準不燃以上 | ||||
5 | 地階又は地下工作物内に上記12.3の 用途の居室を有するもの |
全部 | 壁・天井とも準不燃以上 | ||||
6 | 大規模建築物 | ・階数3以上で延べ面積500㎡超 ・階数2以上で延べ面積1000㎡超 ・階数1以上で延べ面積3000㎡超 |
難燃材料(床面から1.2m以下の壁を除く) |
不燃処理木材の活用
木材でも不燃処理加工を行い、国土交通大臣認定を取得した認定木材を利用することにより、あらゆる建築物の内装を木質化する事が可能です。
※尚、不燃、準不燃、難燃に関しては建築基準法の内装制限では特殊建築物などで、用途や規模が規定の範囲を超える場合に用いられますが、そのほとんどは準不燃の認定で使用する事が出来ます。(上の表を参照)
木材加工のプロが加工
不燃木材製造機械の種類
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減圧加圧含浸装置
エアー加圧により木材に薬剤を含浸、最大加工サイズは長さ5000㎜まで含浸処理可能
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木材乾燥機
蒸気式乾燥機、不燃木材の乾燥には生蒸気を使わず熱風を循環させ乾燥、遠赤外線の効果も利用
木材加工機械の種類
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7軸モルダー
4方削り、溝加工、面加工などの造作加工、羽目板の本実加工を7軸の刃物で1工程で加工出来る機械
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2軸NCルーター
コンピューターによってR切り抜き、穴開けなど寸法精度を要求される加工を行う機械
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ワイドベルトサンダー
表面を平滑に厚さ決め、サンダー仕上げを行う機械
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Wエンドテノーナー
木口のほぞ取り、切断、溝加工、フローリングのエンドマッチ加工を行う機械
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4面鉋(カンナ)盤
木材の4面を同時に削ったり、面加工、実加工を行う機械
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幅はぎ機
幅の狭い板を幅はぎして幅の広い板にします
木材塗装機械の種類
-
フローコーター
自動的にウレタン塗装を均一に行う塗装機械
-
ロールコーター
自動的に着色やオイル塗装を均一に行う塗装機械